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中国の格付けを「A-」に据え置き = Moody’s|香港保険・オフショア投資情報
2022.09.13
金融情報
中国の格付けを「A-」に据え置き = Moody’s
8月29日、世界2大格付け機関の1つであるMoody’s(ムーディーズ)は、中国の長期発行体格付け(現地通貨および外国通貨)およびシニア無担保格付け、また外国通貨建てシニア無担保シェルフ格付け(P)A1を承認し、見通しは引き続き安定的であると発表しました。
7月、中国は複数の地方銀行で預金が引き出せなくなった問題や住宅ローン返済ボイコットなどの重大な課題に直面しましたが、今回の格付けは『A-』に据え置きとなり、このような懸念点が、中国のソブリン格付け(中央政府の発行する債券・債務の元利払いに関する能力と意思の高さを評価した格付けのこと)の引き下げや銀行システムに対する組織的なリスクを引き起こさないことが証明されたことになります。
実際、Moody’sは「A1格の確約は、中国の信用プロファイルの中核的な強み、特に高い経済力と強固な財政力が中期的にも維持される可能性が高いというMoody’sの評価によるものである。」との見解を示しています。
成長と銀行部門に対する圧力があり、ソブリン格付けに下方圧力がかかる可能性がありますが、「これらの下振れリスクは、一時的および局所的なストレスと、効果的な政策対応と進行中の段階的な改革の実績を通じて、ソブリン格付けを支える重要な経済的および財政的バッファーによってバランスが取れています。」と述べています。
Moody’sによれば、長期的には「中国の高い経済力は、所得水準の上昇と強い国際競争力に支えられ、引き続き維持される。」ということです。
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