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歴史的高値圏でも、S&P500への投資を維持すべき理由|香港保険・オフショア投資情報

2024.06.21

その他金融情報

歴史的高値圏でも、S&P500への投資を維持すべき理由

市場が最高値を更新するとき、投資家からは常に懸念の声が上がります。S&P500株価指数は今年、過去最高値を更新し続けています。しかし、連邦準備制度理事会(FRB)の最近の動向や経済予測を考慮すれば、投資を継続する説得力のある理由があります。

FRBの安定した政策金利

FRBは6月の会合で、政策金利を7回連続で据え置くことを決定しました。FRBの目標金利は5.25~5.50%に据え置かれ、これは経済の不確実性が続く中、金融政策への慎重なアプローチを反映した決定です。FRBは金利を安定的に維持することで、インフレを管理しながら経済成長を促進するという目標のバランスを取ることを目的としています。

利下げ予想

連邦公開市場委員会(FOMC)の中央委員は、年内に25ベーシス・ポイントの利下げを実施し、その後2025年までに同規模の利下げを4回実施するとの見通しを示しました。こうした利下げ観測は、金融緩和の可能性を示唆しており、S&P 500株価指数を含む株式市場をさらに下支えする可能性があります。

インフレ予想と経済成長

FRBによる経済見通しの主な更新点のひとつは、コアインフレ率の予想が若干上昇し、年末までに2.6%から2.8%になることでした。この調整は、第1四半期のインフレ率が予想を上回ったことによります。こうした状況にもかかわらず、FRBの今年の実質国内総生産(GDP)成長率予想は2.1%と、3月時点の予想から変更はなく、堅調なままです。

FRBのデータ主導アプローチ

パウエルFRB議長は、今後の金利決定は「会合ごとに」、入ってくるデータに基づいて行われると強調しました。この、データに依存するアプローチは、FRBが経済情勢の変化に応じて対応するというコミットメントを強調するものであり、株式市場にとって有益な安定性と予測可能性を提供するものです。

S&P500への投資を続ける理由

これらの要因を考えると、S&P500に投資し続けることは、いくつかの理由から戦略的に理にかなっています。

経済の回復力
FRBの安定した金利政策と堅調なGDP予測は、経済の底堅さを示しています。経済が成長すれば、株価の重要な原動力である企業収益も成長します。

インフレ管理
コアインフレ率は若干上昇すると予想されますが、管理可能な水準にとどまります。FRBは必要に応じて政策を監視・調整する姿勢を見せており、インフレが暴走するリスクを軽減し、株式投資の継続を後押ししています。

将来の利下げ
今後数年間に予想される利下げは、市場にとって追い風となる可能性があります。金利低下は企業の借入コストを下げ、設備投資と成長を後押しする可能性があります。

長期的な成長ポテンシャル
歴史的に、S&P 500株価指数は様々な経済サイクルを乗り切り、大幅な長期リターンを実現してきました。投資を継続することで、投資家は長期にわたってこうしたリターンの複利効果の恩恵を受けることができます。

まとめ

市場が最高値を更新すると慎重になるのは当然ですが、より広範な経済状況とFRBの動きを考慮することが重要です。S&P500株価指数のパフォーマンスは、米国経済の回復力と成長の可能性を反映しています。投資家は、この方針を堅持することで、市場がもたらす長期的な成長機会から引き続き利益を得ることができます。FRBの金融政策に対する慎重なアプローチと前向きな経済予測は、記録的な高値圏にあっても、S&P500への投資を維持するための強力な基盤となっています。

 

 

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